【就活体験談①】理系出身者が営業や人事などの文系職に就職しても問題ないの?

就活体験談① 就活のやり方

自分は理系出身だけど将来は営業や人事採用担当、経理、事務といった文系の人が就くような仕事をしたい。

そんな風に思っている理系出身の学生さんも実は世の中、沢山います。

就活応援団長の僕も実は理系出身。

大学院まで進み、6年以上理系の世界で過ごしてきました。

でも、新卒の時に入社した会社は人材系の会社。

職種は営業職として働いています。

そんなのアリなの?と、思うかもしれませんが、実は理系出身で文系職に進んでいる先輩達は沢山います。

今日は団長の就職活動を振返りながら、文系職に進みたい理系出身者の背中をそっと押すような話をしたいと思います。

新卒就活応援団長のへなちょこ就活体験談
①理系出身者が文系職に就職しても問題ないの? ←今ココ
②そうだ!ジャンボジェットのパイロットになろう
③就活力強化セミナーでプレゼン・リーダーシップを学ぼう
④自己分析セミナーで将来の夢を見つけよう
⑤ブランコジャンプでリーダーシップを身に着けろ
⑥社長に学ぶビジネスの掟~成功の反対は?~
⑦就活ノートの使い方~書いて思考を整理せよ~
⑧面接での大失敗~集団面接での心得~
⑨就活なんて大嫌い~就活鬱を吹き飛ばせ~
⑩内定取得(ゲット)のために必要なたった3つの考え方

理系に進んだきっかけ

僕が理系に進んだのは高校2年生の時。

2年生に進学する際、理系クラス・文系クラスを選ばなければいけなかったのですが、正直なところどっちがいいのか全く分からす。

好きな教科といっても国語・英語・社会・理科は普通、唯一好きな教科が数学、だから理系にいこう。

それぐらいの軽~い気持ちで理系にいこうと決めました。

理系から文系に変更はできるけど、文系から理系に変更するのは難しい。

そんな噂話も聞き、だったらとりあえず理系にしようかなと、そんな軽い気持ちで決めた記憶があります。

 

理系の大学に進んだ訳

僕は小学3年生からサッカーをしていて、中学高校でも県内で1位2位を争う強い高校に通っていました。

高校1年生でも2年生でも県大会の決勝戦まで進み、準優勝でギリギリ全国大会にいけないぐらいのチームに所属していた僕の学校は、高校3年生の夏のインターハイ県大会で、県内の全国大会常連校に3回戦で負けてしまいました。

この先受験をするのであれば、この夏の大会で引退してもおかしくありません。

でもこの時の僕は骨折明け、3ヵ月間のリハビリ後の久々の試合での敗退。

足の踏ん張りも効かず、全力を出し切れなかった僕は、このまま引退するのが絶対に嫌でした。

親に頼み込み、秋冬の選手権大会までサッカーをやらして欲しいと懇願し、3年生の冬までサッカーをすることにしました。

しかし県内屈指の強豪校でのサッカーの練習と受験勉強の両立はなかなかハードです。

途中までは頑張るつもりでやっていたのですが、平日16時~19時まで練習して家に帰り、夜中の2時まで勉強して朝7時に起きる生活にも限度がきて、指定校推薦で行ける学校に行く事にしました。

その学校が理系の学校で、しかも生物学科でした。

高校時代、化学と物理を専攻していたので大丈夫かなぁと思っていたのですが、大学受験はなんと面接のみ。

生物の実力が全くないまま(というか勉強したことがない)理系の生物科の大学に進学する事が決まりました。

でもおかげ様で、高校3年生の11月頃には進路が決まり、サッカーに集中できた僕は、県大会準々決勝・準決勝・決勝と3試合で3得点3アシストの活躍を見せ、見事3年生最後の大会で県大会優勝を果たし、初の全国高校サッカー選手権大会への出場権を獲得したのでした。

 

苦しかった大学生活

年末年始に行われた全国高校サッカー大会でも2得点を挙げ、活躍したものの、2回戦で敗退。

1月2日にサッカー選手としての引退を迎えた僕は、その年の4月から関東の理系大学に通い出します。

理工系大学のため、化学や物理、地学も勉強しますが、生物学科のため、やはりメインは生物です。

カエルの解剖やネズミの解剖含め、様々な経験をさせてもらいました。

しかししかし、一番困ったのは高校3年間一切生物の勉強をしてこなかったという事です。

応用生物という学科なので、3年間の高校生物については理解した上での応用的な話から始まるので、生物素人の僕にはさっぱりの話ばかりです。

大学1年目の前期のテストでは3教科分の単位を落としてしまいました。

この時3つも単位を落としたのは130人程いた同期の中でほんの数人でした。

流石にこのままではヤバイと思い、後期からは高校の教科書を引っ張り出してきて高校生物の復習を夜な夜なやる日々。

大学生は遊んでいると世間からは思われているかもしれませんが、めちゃくちゃ毎晩勉強してました。

おかげで大学2年生が終わる頃には基礎的な生物についての知識はもちろん、興味のあったレム睡眠やノンレム睡眠や血液型の話など、生物の色んな話についての本を読み、知識をつけていきました。

 

過去問を覚えたら勝ちの大学のテスト

ここで大学生になって一番ガッカリした事について話したいと思います。

僕は中学時代から親に「サッカーでは飯が食えないから勉強しなさい」と言われており、高校だけはやらして欲しいと懇願し、高校3年間はサッカーの強豪校であり且つ勉強もできる高校で、なんとかサッカーをやらせてもらっていました。

そのため、他のサッカー部員は練習に集中していましたが、僕はサッカーの練習をした後、夜1時~2時ぐらいまでは勉強をする日々を過ごしていました。

やりたい事をやらせてもらっているんだからそれぐらいは当たり前という感覚でした。

将来プロサッカー選手に挑戦してみたいという気持ちも少なからずあったのですが、「高校までやらせてもらったし」とか、高校までの練習が結構きつかった事もあり、プロの道は諦めてました。

そして好きなサッカーを辞めて、これからは勉強に集中しようと思って大学に入学しました。

でもそんな覚悟で入った大学の最初のテストの時に思ったんですが、テストって結局過去問を覚えたかどうかで点数が決まる仕組になってたんですね。

テスト前にはみんな図書館のコピー機の前に並んでいて、過去問や授業のノートをコピーしていて、それをもらってしっかり覚えた人がいい点数を採って成績がよくなるという。

日々授業を聴いてしっかり勉強している人がいい点数を採るのは当たり前なんですが、コミュ力が高く友達から過去問や授業のコピーをしっかり入手できる人もいい点が取れる仕組になっていました。

僕はこの光景を見て、正直「なんじゃこりゃ」と思いました。

大好きなサッカーを辞めて、サッカー選手として成功するという可能性は少ないかもしれないけどチャレンジングな夢を諦めてきた勉強の世界は、こんなしょうもない世界なのかと…。

なんだか本当に虚しくて、悶々としてたのを今でも覚えています。

 

大学3年生から教職免許を取得

そんなこんなで大学3年生まで進学した僕は、将来の夢がない事に気づきます。

「将来自分は何がしたいんだろう?」

そんな悶々とした想いを抱える僕に、サッカーの監督になるのはどうだろう?という疑問が沸きあがっていました。

毎年正月に見る全国高校サッカー選手権の準決勝や決勝戦をTVで見ていると、3年間努力を続けてきた高校生達の姿を見て泣けてきて、自分もこんな風に全国大会目指して努力するような生活をしてみたいと想いました。

高校の監督、つまり高校の先生になるには教職免許が必要です。

大学1~2年と、ボーっと過ごしてきた僕には遅過ぎたのですが、今から教職免許をとれないか調べてみました。

何人かの先生には「大学3年生から教職免許をとるなんて無理だよ!」と言われたのですが、ある先生からは

「君(生徒)が望むのであれば我々教職員はできる限りサポートしたい」

といった言葉を頂き、少ない期間での教職免許取得のための生活が始まりました。

この時が、自分から主体的に周りに働きかけたほぼ初めての経験で「自分が変われば世界(周り)は変わる(反応してくれる)んだな」と感じたのを覚えています。

世の中結構、周りからのアクションを待っている人が多いと感じます。

でも、自分が何かやりたくて、チャレンジしたかったら自分から動いて自分から働きかけないとダメです。

待ってたら誰かが勝手に自分の人生を良くしてくれるなんて事はないのです。

自分の人生をもっといい方向へもっていきたいのであれば、自分が考えて周りに働きかけましょう。

そしてその行動は大抵はたった1回ではうまくいきません。

うまくいくまで何度も何度もアプローチ方法を変えてチャレンジするのです。

 

大学院への進学を決めた一言

さて、そんなこんなで卒業するまでにはなんとか無事に教職免許も取得する事にはなるのですが、大学3年の秋頃には早くも就職活動の時期が来てしまします。

理系の僕にとっては就活をするか大学院になるかを決める時期です。

そんな時、ある研究室の先生がこんな話をしてくれます。

「最近の就職活動は時期が早過ぎる。」

「大学の研究というのは3年生の後半に研究室に配属され、そこから約1年間研究をし、更に大学院に2年通い、合計約3年間研究をし、結果を出すものだ。」

「今の就活は研究を始める前にどこの企業にいくかを決めるようなスケジュールで動いている。」

「これでは自分が研究に合っているか合わないか分からないまま就職先を決めなければいけない。」

「経済的な理由ですぐに就職しないといけないのならばしょうがないが、多少余裕があるのであれば大学院に進学し、実際に研究をしてみて、自分が研究職に向いているかどうか研究職という仕事に向き合ってみてからでも遅くはないのではないか。」

この話は迷っている自分にドストライクで刺さります。

まだ社会人として働く覚悟ができていなかったので単なる逃げの理由だったのかもわかりません。

でも、父親も自分が学生の頃、大学院まで行っていたので話はすんなり通り、大学院進学が決まります。

3年生の後半、大学院へ進学する事を決めた僕は就活せずに、モラトリアムの時期に入っていきます。

 

性に合わなかった研究生活

色々考えて、進学を決めた大学院生活も、正直な話、失敗と言っていい程充実しませんでした。

研究室の教授は大学の副学長という立場で、自分の研究よりも大学の経営の事で頭がいっぱい。

研究室にいるのも月に1~2回程度で、ほぼ放置状態。

研究は全くと言っていい程、面白くありませんでした。

生物課の研究というと、動物・植物・微生物のどれかに分かれていくのですが、僕は微生物の研究をしていました。

違う条件で培養した菌をシャーレに撒いて、16時間培養、翌日菌の繁殖具合を調べて…といった研究を繰り返し行っていました。

1つのシャーレに500匹ぐらい生えた菌をまるで野鳥の会の会員のように数値カウンターで数える作業。

白衣を着ながらこれを一生やるのはしんどいなぁという気持ちになり、研究にはのめり込めませんでした。

良くも悪くも前述した大学教授の「実験をやってみないと自分が研究職に向いているか向いていないか分からない」という言葉通り、実際に体験してみて、僕の研究室生活は、自分が研究職に向いていないという事が分かった3年間になってしまいました。

もしかしたらここで研究の面白さが分かる先輩や先生に出会っていたら僕の人生は変わっていたかもしれませんが、この時は「あぁ、自分は研究職には向いてないんだな」というのが結論となりました。

 

製薬会社のエーザイに希望職種人事と書いたESの結果

さて、そんな悶々とした大学院生活を送っていた僕にも、とうとう就活の時期が来てしまいます。

学内セミナーに顔を出すと、製薬会社や食品会社、化粧品会社など沢山の名の知れた企業の企業説明を聞く事ができました。

その中の1社、製薬会社のエーザイの採用担当者の話が面白くて、こんな人事採用担当者になれたらいいなぁと思い、希望職種に人事と書いてエントリーシートを提出しました。

結果は当然不合格。

今考えれば当たり前なのですが、そもそも製薬会社は理系の大学に研究職の人材を求めてやってきます。

人事採用担当のようなプレゼンテーションが上手な人材は文系の話が上手な人から採用すればよいのです。

研究職を採用したくて来た学内セミナーで人事をやりたいとESに書いてきた理系学生を見て当時の人事担当はどう思ったでしょうか。

その後も製薬会社や食品会社に何社かエントリーシートを提出したものの、中途半端な研究室生活を送っていた自分のESが通るはずもなく、4~5社のESが落ちた時点で、研究職を志望するのは辞めようと思いました。

 

理系に拘らずに就職先を決めようと決意

教職免許も取得し、先生になる事も真剣に考えていたのですが、先生ってよくよく考えたらコーチ監督の立場。

自分はサッカーで言えば、早々にコーチ監督になるよりは、できる限り選手として活躍したいと思いました。

人に頑張ってもらう職業より、自分が頑張って成果を出す職業の方が性に合っていると思いました。

また、右も左も分からない学生上がりの状態で、教壇に立ち、未来を夢見る生徒達に偉そうに社会を語るのは、自分にとっては少し違和感がありました。

世の中を知らない素人が、前途ある若者に対して偉そうに語る権利はないと。

先生の選択肢はないし、理系職で通過するようなちゃんとしESを作るような情熱もない僕は、もう一度まっさらな気持ちで、自分が人生で何をしたいのかを考え直す事にしました

「自分って何がしたいんだろうなぁ…。」

・・・

「パイロットになれたらカッコいいかなぁ。」

そんな思いがふと過ぎり、文系就職第一弾として、パイロットの就職試験に進んでみる事にしました。

 

【まとめ】理系出身者が文系職に就職しても問題ないの?

結論、理系出身だからと言って理系職に拘る必要はありません。

僕の時代も理系からリクルートに行った人や、ヤフー、ソフトバンクに行った人、営業職になった人や人事になった人など、自分の学部学科と関係ない仕事に就いている人は沢山いました。

そもそも自分の学生時代の研究が直接役に立つような仕事の方が珍しいぐらいです。

あなたは理系になって、今で何年経ちましたか?

僕の場合は高校2年生から大学3年生の間の5年間でした。

たった5年の経験で残り約40年間の仕事の方向性を決める必要がありますか?

もちろん大学で学んだ事を活かせる仕事に就けたらそれはそれでいいですが、そこばかりに注目して本当にやりたい仕事へのチャンスを逃してしまっては本末転倒です。

今までの人生はあくまで参考情報。

これから先の40年の仕事人生、そして人生100年時代に向け、どういった選択をしたら自分にとってもっとも幸せなのか?

そういった大局的な視点をもって仕事を選んでいく方がいいんじゃないかと、落ちこぼれ就活生だった僕は思う訳です。

 

今日のあなたへの質問

「あなたが本当にやりたい事はなんですか?」

それでは今日も就職活動、頑張ってください!

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