大学院まで進学したものの、このまま研究職として働いていく未来が見えなかった僕は、理系就職をやめる事を決意。
理系就職をする事をやめ、なんでも選べる状態になったものの、何がやりたいのか全く分からなかった僕は、まず頭に浮かんできたパイロットという職業に興味をもちました。
パイロットと言えばJALとANA。
まずはこの2社を受けてみようと応募する事にしてみました。
どちらも応募期間には間に合い、無事選考に進むことになりました。
新卒就活応援団長のへなちょこ就活体験談
①理系出身者が文系職に就職しても問題ないの?
②そうだ!ジャンボジェットのパイロットになろう ←今ココ
③就活力強化セミナーでプレゼン・リーダーシップを学ぼう
④自己分析セミナーで将来の夢を見つけよう
⑤ブランコジャンプでリーダーシップを身に着けろ
⑥社長に学ぶビジネスの掟~成功の反対は?~
⑦就活ノートの使い方~書いて思考を整理せよ~
⑧面接での大失敗~集団面接での心得~
⑨就活なんて大嫌い~就活鬱を吹き飛ばせ~
⑩内定取得(ゲット)のために必要なたった3つの考え方
パイロットを目指したきっかけ
パイロットを目指したきっかけは、なんとなくカッコいいからという単純な理由。
今考えたら、8時間も10時間も飛行機を操縦する仕事は自分には向いてないと思うんですが、その時は他にやりたい仕事もなかったので、とりあえず受けてみようと思いました。
噂によると年収は3000万ぐらい稼げるらしい。
ヨーロッパやアメリカに行き、現地でキャビンアテンダントさん達と楽しい週末を過ごす。
そんな華やかな世界を夢見てました。
羽田空港でのドキドキ感
JALの選考もANAの選考も選考会場は羽田空港でした。
モノレールで羽田空港まで向かい、飛行機の離発着を見ると、将来ここで働けたらワクワクするなぁという気持ちになりました。
時折すれ違う機長とキャビンアテンダントが、飛行機に乗るために旅行鞄をガラガラを引きながら、さっそうと歩く姿を見て、単純にかっこいいなと思いました。
ANAもJALも書類や適性・面接など6次試験まであり非常に狭き門でした。
それでも挑戦してみたい!
そんな気持ちで面接会場に向かいました。
一次面接でニョッキッキ
一次面接で集まった受験生達は、待合室に案内されました。
机が四角く設置されており、15人ぐらいの面接参加者が互いに向かい合うように座ります。
案内係の人が「面接まで暫くお待ちください」と言ってその場を離れ、部屋には面接を受ける学生だけが居る状態になりました。
みんな面接前でかなり緊張しており、そこにいる15人のうち誰も喋らないという緊張感溢れる空間は、なんだか面白くて思わず笑いそうになりました。
そこで何を思ったのか、ここで「たけのこニョッキゲーム」をいきなりやったら面白いんじゃないか!という悪魔の囁きが頭の中で聞こえてきました。
「やったら面白いよね?でも絶対そんな事やる空気じゃないよね?みんな面接前で真剣なんだよ。」
脳内で、色々自分と会話した結果、思い切って「たけのこたけのこニョッキッキ」と大声で言い、両手を頭の上に挙げてみました。
一瞬の静寂の後、なんと一人が「いちにょっき」と、両手を挙げてくれました。
挙げてくれたのはたった一人だけだったんですが、少しざわざわして、場の緊張感がほぐれた気がしました。
やってみたら面白いかもと思っていた僕は、勇気を出してニョッキを実行できた自分に満足し、その勢いでいい状態で面接に臨む事ができました。
今でもそうなんですが、この時から、やってみたら面白そうって事を実際にやった時の方が、自分の中でエネルギーが湧き上がります。
逆に臆病な自分に負けてしまい、やらないという選択をした時はエネルギーが下がる。
そんな傾向が自分にはある事にも気付けました。
そうこうしているうちに、いよいよ面接が始まります。
面接官は最初の質問で、
「自分の名前の由来を教えてください。」
と、僕に聞いてきました。
自分の名前の意味にそんな大それた理由はないのですが、どうにかこうにか以前母に聞いた話を思い出しながら面接官に説明し、その後も当たり障りのない質問が繰り返され、一次面接は終了しました。
「こんな会話で何が分かるんだろうか…。」
と、思ったぐらいあんまり仕事に関係なさそうな質問だったかと思いますが、今思えば、一次面接なので、受け答えがしっかりできるかといった確認程度で、質問の中身はたいして重視していなかったように思います。
数日後に合格連絡が来たので、次の2次面接に進みましたが面接が進むにつれ、「エアバス」や「ボーイング」など、僕が全く知らないジャンボジェットの機体の名前を話すような強者が表れました。
そんな中でもなんとかスルスルと面接をパスしていった僕は遂にクレペリン適性検査に進む事になります。
クレペリン検査
クレペリン検査というのをご存知でしょうか。
隣同士の数字を足し算して合計数字の1の位の数字を数字と数字の間に延々と書いていくテストです。
1 4 8 7 6
と、やみくもに数字が並んでおり、
1と4を足して5を1と4の下に記載、
4と8を足して12の1の位2を、4と8の下に記載というのを延々と繰り返していきます。
単純作業を延々とさせる事で、どれぐらいの作業を集中してできるか、時間ごとに集中力のムラはないか等、様々な事を見極めるテストです。
パイロットは特に海外であれば8時間とか12時間とか、運転を続けることになります。
もちろん、途中は自動操縦に切り替えますが、簡単に集中力が切れるような人には務まりません。
このクレペリン検査もなんとかパスした僕は、4次試験のシュミレーションゲームや健康診断の試験に進みました。
シュミレーションゲームで撃沈
シュミレーションゲームは今まで一度もやった事のない、飛行機の操縦を疑似体験するようなゲームでした。
手と足両方を使って操作をするため、不器用な自分には非常に難しく、何度も失敗してしまいました。
自分が試験官だったら「こいつは素養なさそうだな」と思われてもしょうがないような結果。
昔からロールプレイングゲームはよくやっていたものの、シューティングゲームなどは慣れてなく、ゲームセンターで遊ぶような子でもなかったので、この試験は本当にダメダメな結果でした。
ランチ後の脳波検査で寝てしまう
その後昼食をはさんでから健康診断を行う事になったのですが、健康診断の中に脳波を測る検査がありました。
脳波を測る器具をセットし、横になり20分間脳波を調べる検査だったんですが、昼食後だったため眠くて眠くて仕方ありません。
「寝てる脳波が出てるので起きてくださ~い。」
と言われ、「ヤバい!起きなきゃ!」と思い、目を覚まそうとするも体勢は変えられないため再び眠気が…。
結局20分間で4~5回起こされ、健康診断が終わりました。
数日後届いた結果は「不合格」。
シュミレーションゲームも健康診断もそつなくこなせなかったため当然の結果かと思いました。
【まとめ】ジャンボジェットのパイロットになろう
JALとANAの選考試験を受け、片方は健康診断まで進みましたが、もう一方はその手前で不合格。
パイロットの夢はあっけなく打ち砕かれました。
JALやANAじゃなくてもパイロットになる道はまだまだあるのですが、当時の僕はパイロットに対してそこまで情熱があった訳ではありませんでした。
「本気でパイロットになりたいと思ってるんだったら意地でも脳波検査で寝ないよね?」
「ただの興味本位で本気じゃなかったんだな」
と、妙に納得して、あっさりパイロットの夢は諦めました。
こうして振り出しに戻ってしまった僕は、また1から就活について、将来について考える事になりました。
今日のあなたへの質問
「今やりたいと思っている事はどれぐらい本気ですか?」
それでは今日も就職活動、頑張ってください!
コメント