キャビンアテンダントの採用条件【155cmの身長制限があるって本当?】

Is height important 英語

キャビンアテンダント(CA)を目指す人にとって各航空会社で身長制限があるかは気になるもの。

この記事では日系の航空会社に就職する際、身長制限があるのか?

あるのであれば、何cmまで大丈夫なのか?

身長以外にはどんな部分を見られているかが分かります

キャビンアテンダントに身長制限はあるの?

キャビンアテンダントの採用時にに身長制限はあるのでしょうか。

実は日系の航空会社の求人情報に身長制限の記載はありません。

ANAウイングス採用情報 FAQ
Q.身長制限はありますか?
A.ありません。あくまで人物重視の採用を実施しています。
(引用元)ANAウイングス株式会社採用サイトFAQ

身長制限がない理由のひとつは法律です。

2007年に男女雇用機会均等法が改正され、合理的な理由がない限り求人広告に身長や体重、年齢などに関する制限を掲載できなくなりました。

ですので企業は求人情報内に身長制限や年齢制限などを、大っぴらに書けなくなってしまいました。

しかし、実際には学歴差別のように大っぴらには書いてないが実は上位校の学生しか採用していない企業が多いのも事実です。

同じように、航空会社の身長制限に関しても表向きはないように見えますが、実際はあると思っていた方がよいでしょう。

 

なぜキャビンアテンダントの採用に身長制限があるの?

身長制限に関する記載はないし、公式HPでも身長制限はないと書かれている。でも、実際は身長も見られている。

『どういうこっちゃ!』と頭を抱えたくなりますが、なぜ身長が大事なのでしょうか。

CAは機内のオーバーヘッドビン(手荷物収納棚)の開閉や、その中に入っている備品の出し入れなど、高所に手を伸ばす安全業務があるからです。

背が低い人が一生懸命背伸びして荷物の上げ下げをするのは大変です。

実際に背が高い人の方が仕事がし易いのです。

ですので昔は明確に身長が制限されていたそうです。

というのが一般的な身長制限の理由なのですが、実はもっと大事な理由があるんだそうです。

 

CA採用に身長制限がある本当の理由

CAに身長が必要な本当の理由は、緊急時に機内の非常用設備を操作する必要があるからなんです。

例えば、飛行機が緊急着陸した場合、脱出する際にドアを開ける必要があります。

ドアが開いたら、ドアの下の方にある『脱出用のスライドを膨らますためのハンドル』を引く必要があります。

この時、機内の圧力が一気に解けた状態なので、手すりをしっかりと掴んだ状態でハンドルを引かないと、風圧で飛行機の下に飛ばされてしまいます。

そしてこの手すりとハンドルは結構距離があるのです。

背が低い人や手が短い人だと両手をかなり伸ばさないと届きません。

身長が低く手が短いと、お客様どころか、自分の命も守れなくなってしまうわけです。

CAはお客様の命をお守りする保安要員であり、これを理解していないとCAになれないのです。

緊急時に自分や乗客を守るための最低限の身長や手の長さがないと、この仕事は務まりません。

荷物の上げ下げとしての身長は正直そんなに関係ないんだそうです。

 

日本航空(JAL)では、オーバーヘッドビンに手が届きにくい場合でも閉扉を確認できる「TanaOS」という棒を導入したりと、身長が低い人でも無理なく働ける環境が整ってきました。

旅客機の主流が大型機から小型機へと移り変わっており、昨今ではCAの身長はそれほど重要視されなくなってきました。

ただ、緊急時に「お客様と自分の命」を守る能力(身長とアームリーチ)がないとCAにはなれないというのは事実です。

 

CAの身長制限は160cm以上?

じゃあ実際に何cmまで大丈夫なんでしょうか。

日系航空会社では、表向きには身長制限を設けていない企業がほとんどですが、低くても158センチ以上が目安と言えます。

外資系航空会社の場合は募集要項に「160センチ以上」や「アームリーチ208センチ」と、明確に記載されている事もあります。

  • マレーシア航空 158㎝以上
  • シンガポール航空 158㎝以上
  • エジプト航空 158㎝以上
  • エミレーツ航空 160cm/アームリーチ212cm
  • KLMオランダ航空 158cm以上190cm以下
  • キャセイパシフィック航空アームリーチ208cm
  • 香港エクスプレス アームリーチ208cm
  • カタール航空 女性157.5cm 男性168cm/アームリーチ212cm
  • 中国南方航空 162cm以上
  • シンガポール航空 女性158cm以上 男性165cm以上
  • スクート 女性158cm 男性165cm
  • ノックスクート 160cm以上
  • フィンエアー 160cm以上

ソラシドエアのエントリーシートには

『緊急時に高さ190cmの場所にある機器の操作に支障がない方』

という応募資格が記載されています。

乗客の命を守るための身長、そしてアームリーチが最低限ないと企業側も安心して採用ができないのです。

 

実際に155cmで採用されているCAはいるの?

158cmないと受からないのかとがっかりされた方も諦めるのはまだ早いです。

実際に150cm前半の身長で大手航空会社のCAに内定した方もいらっしゃいます。

153cmや152cmでの内定実績もあります。

アイベックスエアラインズ
身長153cmの私でもCAになれました!

色々調べていくと、153cm、152cm、中には149cmでCAになった方もいるという情報が…。

一般的な基準としては158cm以上という基準があるようなので狭き門なのは間違いないですが、
努力して身長を凌駕する能力を身につけ、155cm以下でもCAになる夢を叶えた先輩も沢山いるのです。

 

CAその他の採用基準は?

CAの採用では身長以外にはどんなところが見られているのでしょうか。

視力
国内のほとんどの航空会社では「コンタクトレンズによる矯正視力が1.0以上」を条件として掲げています。

保安要員としての業務が求められるため、フライト中のメガネの着用もできません。

CAはメガネ禁止の職業として一時話題にもなりましたね。

 

語学力
世界中のお客さまをもてなすCAにとって、語学は必須のスキルです。

国内の航空会社では多くの企業が「TOEIC600点以上(英検2級程度)と同等の英語力」を応募資格に含めています。

また中国語や韓国語など多くの語学を話せる方が採用には有利に働きます。

英語による面接を実施している企業もありますが、最低限の英語力があるかどうかをはかるものですので、専門的な質問をされることはほとんどありませんのでご安心ください。

 

水泳
水泳ができることをCAの条件にしている会社もあります。

これは外資系航空会社で設定されている条件ですが、飛行機が万が一水上に不時着してしまった場合などのため、水泳ができなければならないとされています。

「衣服着用のまま25m以上」「50mを1分以内」「200m以上」など、企業によって基準は様々で、実際に水泳の試験があるところもあれば、入社後の訓練に水泳が組み込まれているところもあるんだそうです。

 

コミュニケーション力
CAの仕事は保安要員であると同時に接客の側面も多い職業です。

お客様に快適な空の旅を楽しんでいただくためのおもてなしの心があり、気持ちのよいコミュニケーションがとれる方を採用したいと企業側は思っています。

サウスウエスト航空の面接ではグループ面接で「最近、仕事中にユーモアセンスを発揮した場面を話してください」と質問し、どんな状況でユーモアを発揮して、周りのひとを楽しませるのかという事実を確認するんだそうです。

ただ、そこで一番見ているの発表者がどんな話をしているのかではなく、他の応募者が発表者をどんな姿勢で見ているかを見ているんだそうです。

そして少なくとも、他の応募者が話をしているときに、自分の順番に向けて準備をしているような人には厳しい評価をつけます。

チームメイトを応援しようという思いやりや姿勢が見えない人は採用しないんだそうです。

逆に、緊張しながら一生懸命発表する発表者を応援し、見守りながら微笑んでくれるような人に高い評価を与えるんだそうです。

 

キャビンアテンダント採用の身長制限まとめ

身長制限として158cm以上であったり160cm以上と明確に明記されている会社もありますが、日系の航空会社にそのような採用基準は見受けられません。

しかし、背が低いと実際の業務に支障をきたすことも確かです。

採用側としては背が低いというハンデキャップがあっても、人間力やコミュニケーション力、英語などの語学力等、魅力的な人物であれば是非採用したいと思うものです。

身長が150cmに満たない場合でもCAとして活躍している人も世界にはいます。

身長が低いと確かに不利になってしまうCA採用ですが、語学力やコミュニケーション力など伸ばせる部分をしっかり磨きあげ、是非チャレンジしてみましょう。

コメント